「俺がやらないといけない‼」B.LEAGUE 横浜ビー・コルセアーズ VS. 千葉ジェッツ 取材レポ @横浜国際プール 20170204

ビー・コルセアーズ 72-70 ジェッツ

年末から年をまたいで、横浜国際プールのホームゲームを5連勝し、6連勝目を狙うビー・コルセア―ズ。一方、オールジャパン以降、今一つ波に乗れないジェッツ。ここをきっかけに再び上昇ムードに持っていきたいところ。果たして結果はいかに。

 

1Q(ビー・コルセアーズ 16-10 ジェッツ)

残り5分まで、重たいムードで進んだゲームは、ビー・コルセアーズがまずはきっかけをつかむ。♯10ファイ・パプ・ムールがハイポストから得点を決め、♯0細谷も続く。ジェッツも♯16ヒルトン・アームストロングが得点を決めるが、その後が続かない。ここ最近のジェッツは、立ち上がりで波に乗れていない。一方、ビー・コルセアーズは♯42ジェイソン・ウォッシュバーンがダンクを決め、さらに押し込んで得点を決める。ジェイソン・ウォッシュバーンがチーム16点目を決めた後の残り23.3秒ジェッツは、♯1阿部、♯31原、♯33タイラー・ストーンをコートに入れる。そして、入ったばかりのタイラー・ストーンが3pを決め、6点差に詰めたところで1Q 終了した。

 

2Q(ビー・コルセアーズ 29-29 ジェッツ)

1Q終盤からの流れのまま、ビー・コルセアーズは♯4ジェフリー・パーマーがオフェンスファールをしてしまう。そのあと、ジェッツヒルトン・アームストロングがシュートモーションでのファールをしてしまうが、ジェフリー・パーマーはフリースローを2本外してしまう。直後、ジェッツはタイラー・ストーンが3pを決め2点差に詰め、ビー・コルセア―ズは♯25竹田がトラベリングをしていまい、ここで流れを変えようと、♯5湊谷、♯13山田をコートに入れる。それでも流れを変えることはできず、ジェッツ♯3マイケル・パーカーに3pを許し逆転を許す。その後、パーカーは、速攻からの得点も含め連続得点で一気に引き離していく。オフィシャルタイムアウト直前に、ビー・コルセアーズは、♯2高島をコートに戻すが、アウトオブバーンズとし、このQ 無得点のままオフィシャルタイムアウトを迎える。タイムアウト明け、ようやくビー・コルセアーズは、ジェフリー・パーマーが3pを決めたところで、ジェッツはタイムアウト。その後、両チーム互角に戦い、同点で前半終了する。

 

3Q(ビー・コルセアーズ 52-53 ジェッツ)

後半立ち上がりはジェッツが♯34小野の速攻からの得点などを含め、リードを奪っていく。ビー・コルセアーズは♯1川村が3pを決め、食らいついていく。ジェッツヒルトン・アームストロングのアンスポーツマンライクファウルで、追いつくチャンスもあったが、ジェフリー・パーマーのフリースロー1本しか得点ができず、チャンスを逸する。しかし、ビー・コルセアーズは、ジェフリー・パーマーが連続でスコアを重ね詰めていくも、ジェッツはタイラー・ストーンが3pを決め、マイケル・パーカーも続き、さらにタイラー・ストーンが、ビー・コルセアーズのゾーンディフェンスをものともせず、得点を決め8点リードとし、ビー・コルセアーズはタイムアウト。タイムアウト明け、ファイ・パプ・ムールのスチールから、ビー・コルセアーズは上げ潮ムードに突入。ジェッツ♯27石井に3pを許すも、♯2高島のレイアップ、ジェフリー・パーマーのタフショット、で5点差まで詰めて、ジェッツはタイムアウト。しかし、流れはビー・コルセアーズ。川村、ジェフリー・パーマーが連続で3pを決め、川村がさらに1本決める。最終盤、ジェッツ♯2富樫がフローターショットを決め、ジェッツ1点リードで最終Qへ。

 

4Q(ビー・コルセアーズ 72-70 ジェッツ)

ビー・コルセアーズは、ジェイソン・ウォッシュバーンがファウルトラブルとなり、ファイ・パプ・ムールが、Bリーグになって初めて4Q出場を果たす。「ウォッシュバーンが調子悪かったので、自分がやらないといけないと思っていたし、チームからもゴーサインがでた。」と試合後語った通り、実はこの日2Qでも、ジェイソン・ウォッシュバーンに代わってコートに入っている。オンザコート(外国人)2人枠の中、ファイ・パプ・ムールは、帰化選手枠ということもあり、出場する機会はこれまでなかったが、ファールトラブルもあり、チームから託された形になった。主に日本人のインサイド選手、もしくは帰化選手とマッチアップすることが多かったファイ・パプ・ムールだからこそ、このピンチに人一倍燃えていた。「チームのミスは僕のミス。」という意気込みで臨んだ彼は、残り6:42、連続得点を決めるまで、ジェッツのオフェンスに対し、ディフェンスをしっかりやりきった。5点リードとしたところで、ジェッツはタイムアウト。ここから互角の攻防を見せるが、ファイ・パプ・ムールは体を張ったディフェンスで、チームに活力を与え、彼のナイスディフェンスからジェフリー・パーマーが速攻から得点し、6点リードでオフィシャルタイムアウトへ。しかし、ジェッツもこのまま引き下がるわけにはいかない。小野、タイラー・ストーンが3pを決め2点差に詰めて、今度はビー・コルセアーズがタイムアウト。そして、ジェッツはプレスをかけ高い位置からディフェンスをしていくが、石井、富樫とファウルを重ねていく。しかし、ファール対象者のファイ・パプ・ムールは、フリースロー2本しか決められず、点差が広がらない。そして、ジェッツ富樫に3pを決められ、1点差に詰める。ビー・コルセアーズも、ファイ・パプ・ムールのパスを受けたジェフリー・パーマーが得点をし、3点リードとする。残り49.9秒、ジェッツはタイムアウト。「もうこの場面は3pを打つしかなかったので、オフェンスリバウンドで粘っていくしかなかった。」と試合後富樫が語る通り、ジェッツは石井、富樫、タイラー・ストーンが3pを打つが決まらず。ここで勝負あったかと思われた時、ショットクロックぎりぎりで富樫が体制厳しい中放った3pは、リングに吸い込まれ70-70の同点とする。ここで残り1.7秒、ビー・コルセアーズ青木HCはタイムアウトを要求する。

 

しかし、最後の場面はこの男が決めるのだった。そう、川村卓也。彼は幾度となく厳しい場面で得点を重ねた。とんでもない場面でも得点を決めた。「このチームで大事なところを託されるのはありがたいことです。」と川村も試合後語る。「彼はシュートタッチが悪くても、クラッチシューターだから彼に託すのは当然の流れ。残り1.7秒だったので、シュートまではできると踏んでいた。ファウルがもらえればという計算でした。」と青木HC。いろんな想定を考えながらも、川村にいかに渡すかを考えていた。サイドラインからボールが入って、味方選手が相手の選手に対してスクリーンを仕掛けながら。ボールは高島から川村へ、彼は走りこみながらもシュートを放つ。ジェッツの選手は3人マークについていた。そのうちの1人がヒルトン・アームストロング。211センチの大男が手をまっすぐに伸ばしても、その手を超えるように、川村のシュートはきれいな放物線を描いてリングに吸い込まれた。ここで勝負は決まった。この日横浜国際プールに駆け付けた3347人はこの瞬間に酔いしれた。ビーコルブースターの歓喜の絶叫がこだまし、選手たちも川村を中心に歓喜の輪。ビー・コルセアーズはホームアリーナ横浜国際プール6連勝を決める瞬間であった。

 

この日の最後は確かに川村が決めた。川村がMVP級の活躍をしたことは周知の事実。しかし、私はこの日のMVPは、ファイ・パプ・ムールを推したい。ウォッシュバーンとパーマーがイライラしながらもファウルを重ねていく中、ファイ・パプ・ムールはディフェンスとオフェンスリバウンドでチームを鼓舞した。「俺がやらないといけない。」そう心に誓ってコートに入った。そしてオフェンスリバウンド6はかなり評価してよいだろう。ゴール下でもがむしゃらにボールに飛び込んだ。セネガル出身で高校から延岡学園に留学し、大学も関東学院大学に進んだ。2011-2012シーズンから、当時bjリーグの横浜ビー・コルセアーズでプレーし、今年でプロ生活は6シーズン目。日本国籍も取得し、日本人にもなった。代表にも選ばれた。練習熱心で、フリースローの練習もかなりしているようだ。インタビューでも、私の質問に大変謙虚に答えてくれる。「チームが勝つためには自分のディフェンスが大事、自分はディフェンスで期待されているので、ディフェンスでチームに貢献したい。」とこの日の試合後も語ってくれた。彼の心意気は間違いなく今、チームの良い起爆剤になっている。外国人2人がファールトラブルになっても、ファイ・パプ・ムールの気持ちのこもったプレーはチームを良い方向に導くだろう。

 

一方のジェッツ。この日も立ち上がりから波に乗れず、一時はカムバックしたものの、残念ながら敗れた。「ひどいゲームでした。ターンオーバー17本もしてしまい、自滅してしまった。」と試合後大野HCが言葉少なく語った。富樫も1Qで波に乗れなかった。オールジャパンの優勝の原動力となった、超速いオフェンスが影を潜めている、富樫からのパスワークから、速いテンポで得点を重ねるシーンが少なくなっている。速いバスケを取り戻せるか、そして何よりターンオーバーにも表れている通り、ディフェンスから立て直せるか。「ディフェンスが大事。」と以前キャプテンの小野が語っていた通り、ディフェンスできっかけをつかみ、速いオフェンスを出せるプレーが続けば、ジェッツも上昇ムードになっていくだろう。プレーオフも見据えるうえで、早い段階で取り戻しておきたい。

試合終了後の
生の声を 2月8日(水)23時からインターネットラジオfmGIG 
マンティーのバスケットボールチャンネルでお届けします。今週も選手の声をしっかりお届けしますよ。川村選手、ファイ・パプ・ムール選手 富樫選手のインタビュー音源を放送予定です。

fmGIGマンティーのバスケットボールチャンネル
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