「最初の10分が勝負!」ANA CUP 第41回日本ハンドボールリーグ プレーオフ男子決勝 大崎電気 VS. 大同特殊鋼 取材レポ @駒沢体育館 20170319

 

ANA CUP 第41回日本ハンドボールリーグ プレーオフ男子決勝はレギュラーシーズン1位と2位の顔合わせとなった。レギュラーシーズン1位の大同特殊鋼、レギュラーシーズン2位で連覇を目指す大崎電気。レギュラーシーズンでは1勝1敗。勝つのは2年ぶり制覇を目指す大同特殊鋼か?連覇を目指す大崎電気か?

 

前半(大崎電気 19-10 大同特殊鋼)

レギュラーシーズンでは、立ち上がりうまくいかなかった大崎電気だったが、準決勝の湧永製薬戦、そして決勝の大同特殊鋼戦と、立ち上がりをうまく乗り切った。最初の大同特殊鋼のオフェンスで、大崎電気のゴールの要#12木村のセーブからゲームは始まった。キャプテン#14岩永は「とにかく最初の10分をしっかりやろうと監督からも口酸っぱく言われていたのでその通りしました。」岩本監督も「一発勝負は前半の最初の10分が勝負だとずっと言ってきましたので、そのとおりのゲームが出来て良かった」と試合後の記者会見でも振り返った。#25元木がノーステップでゴールを決め先制に成功。#24信太も続いた。木村のファインセーブから、速攻でゲームを展開し、リードを広げた。前半10:08、大崎電気が5点リードしたところで、大同特殊鋼がタイムアウト。しかし、大崎電気の勢いはとまらない。#25元木、#10小室が警告を受けてしまうが、ディフェンスからの速攻を徹底し、得点を重ね9点リードとする。しかし、レギュラーシーズン1位通過の大同特殊鋼も黙って引き下がるわけにはいかない。レギュラーシーズンでぶっちぎりで得点王に輝き、年間最優秀選手賞にも選ばれた#20東江(あがりえ)がここから連続得点を重ねる。準決勝勝利後の記者会見で、「社会人になってからは初、決勝は楽しみ」と語っていた若きスコアラーはここからエンジン全開。前半25分、相手のペナルティーから獲得した7mスローをきっちり決めてチーム8点目としたところで、今度は大崎電気がタイムアウト。しかし、東江は7mスローを含め更に2点を稼ぐものの、大崎電気#25元木が速攻から得点を獲得するなど、リードを広げて前半を終える。

 

後半(大崎電気 29-26 大同特殊鋼)

後半に入り、両チームのGK、大崎電気#12木村、そして後半からGKに入った大同特殊鋼#1田中のナイスセーブもあり、得点が動かない中、後半9分を迎える。ここで大崎電気は#20小山、#25元木が続けて2分間退場となり、大崎電気はGK以外、4人のコートプレイヤーとなり、大同特殊鋼に7mスローの権利を与えてしまう。大同特殊鋼のスロワーは、#20東江(あがりえ)。この時間まで自身7得点を決めている。キーパーは大崎電気#12木村。木村は東江の7mスローをストップし得点を許さない。さらに、大崎電気は直後のオフェンス時でオーバーステップをし、相手に攻撃を渡してしまうが、ここでも木村がスーパーセーブ。ゲームを決める大きなターニングポイントとなった。苦しい状況を脱した大崎電気だったが、その後も大同特殊鋼#1田中のセーブに合い得点が増えていかない。一方の大同特殊鋼は#24杉本の得点などで、6点差に詰めて後半19:17タイムアウトを要求。ここから再び東江がスコアを重ねていく。立て続けに3連続で得点を重ね3点差まで詰まった。しかし、大崎電気も#24信太の得点などで再び点差を広げていく。そして後半28:49再び3点差に詰められた大崎電気は後半2度目のタイムアウト。最後はベテラン#7宮崎が得点を決め。3点差で逃げ切り大崎電気はチーム史上初の連覇を達成した。

大崎電気 29-26 大同特殊鋼(大崎電気は2年連続4回目の優勝

最優秀監督賞 岩本 真典 (大崎電気)
最高殊勲選手賞 木村 昌丈 (大崎電気)
殊勲選手賞 東江 雄斗 (大同特殊鋼)

この日の勝利の立役者は、再三のシュートからファインセーブを決めた大崎電気#12木村。「みんなで一体となって、仲間を助ける気持ちを持つことを心がけていた。」と試合後の記者会見で語ったように、とにかく一番後ろで大きな声を出し、好セーブをした後は、会場にアピールするようにガッツポーズを繰り返した。そして、岩本監督もキャプテン岩永も「はじめの10分」に全てをかけていた。レギュラーシーズンとは違い、1発勝負だからこそ、追いかけるゲームではなく、先行し逃げ切るゲームにこだわった。「途中、退場者が出て数的不利場面もあり、追いつかれそうな場面もあったが、前半最初の10分で自分たちのゲームができたことが優勝に繋がった。」試合後岩本監督が開口一番に語った。「去年の優勝の方が嬉しかった。」と岩本監督、岩永が口を揃えて語ったが、それだけ連覇までの道は決して平坦ではなかった。大崎電気にとっては価値ある優勝だったということはゆうまでもない。

 

私自身、ハンドボールをしっかり取材したのは初めてでした。どうしても得点を稼いだ選手、パスカットを多くした選手に注目しがちだが、今回の決勝戦のように、厳しいシュートを再三にわたってファインセーブを連発した大崎電気木村、大同特殊鋼田中のようにゴールキーパーの動き、そしてその前を守るディフェンスの選手の動きが試合の勝敗の分かれ目になるというのもハンドボールの醍醐味である。こちらもオリンピックまで険しい道のりではあるが、ぜひ日本ハンドボールここにありをもっと見せて欲しいところだ。私も今後、ハンドボールを精力的に取材していきます。

この模様は、3月23日(木)19時半から fmうらやす「マンティー・チダのSPORTS VIBRATION」でお届けします。
決勝戦終了後の大崎電気の記者会見を、生の声でお届けします。
(大崎電気 岩本監督 キャプテン岩永選手 木村選手)

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