B.LEAGUE2016-17FINAL 栃木ブレックス VS. 川崎ブレイブサンダース 取材レポ @国立代々木競技場第一体育館 20170527

栃木ブレックス 85-79 川崎ブレイブサンダース 

ついにこの時がやってきた。B.LEAGUEになってから初のファイナルに残ったのは、川崎ブレイブサンダースと栃木ブレックス。ともにレギュラーシーズンでも全地区通して1位と2位。レギュラーシーズンで示したチーム力はプレイオフでも証明した。そして、初代王者を決める頂上決戦。レギュラーシーズンでは1勝1敗。リーグ最多得点の川崎と最少失点の栃木。まさにオフェンスの川崎、ディフェンスの栃木という図式になった。1発勝負となったファイナルで、力を発揮したのはどちらのチームか?

 

「試合に対してよい入り方は出来ていた。」川崎#14辻が試合後のインタビューにそう答えてくれた。その言葉通り、出だしは川崎が優勢に進める。4-5の1点ビハインドから、#12ライアン・スパングラーへのアシストを決め、得点に結びつけたあとは自らも3pシュートを決めリードを奪う。ここで早めにタイムアウトを取ったのは栃木のウィスマンHC。その後はペースを取戻し、がっぷり四つでゲームは進んでいく。

 

川崎は、1Q早々にチームファウルが5つを超えてしまい、ファールトラブルも気にしないといけない展開になるが、栃木もそこにつけ入れきれずターンオーバーを重ねる。Q終盤、#22ニック・ファジーガスのブロックショットから、ライアン・スパングラーが得点をし、引き離しにかかるが、栃木も#11須田の3pシュートで同点に追いつき、1Q が終了する。

 

2Qに入っても、お互い譲らない展開が続いたが、残り7分あたりで#25古川が3pシュートを決めてから風向きが変わり始める。川崎#9栗原のオフェンスファールで風向きはよりはっきりし始め、古川がシュートを決めオフィシャルタイムアウトまでに栃木が5点リードにする。

 

残り3分半から、川崎は大黒柱のニック・ファジーガスが連続で得点をし、流れを手繰り寄せようとするが、栃木は#43ジェフ・ギブスのスチールから古川が得点をし、7点リードとした。終盤栃木はディフェンスファウルを重ねるが、6点リードで前半を折り返す。

 

後半開始早々、栃木はゾーンディフェンスを敷く。しかし、川崎#7篠山が3pシュートを決めて好スタートをきる。#25ジュフ磨々道がオフェンスリバウンドから得点を決め、辻もノールックからの技ありシュートを決めるなど、一気に得点差を詰める。そして残り5分を切ったあたりで、川崎篠山が得点をし、逆転に成功する。栃木は#32ライアン・ロシターのパスミスなどでペースを乱すものの、5点ビハインドで踏ん張る。そして、このタイミングでライアン・ロシターから変わってコートに入ったジェフ・ギブスがゴールに向かう姿勢を見せ、ディフェンスファールを誘い、フリースローを決めていく。

 

しかし、川崎も篠山や長谷川が得点を稼ぎ、終盤はライアン・スパングラーのバスケットカウントも決まって、川崎4点リードで最終Qへ。

 

4Qに入って、栃木は残り8:54からパスミスをしてしまうものの、ここでもジェフ・ギブスがチームを救った。バスケットカウントも決め、さらにもう1本シュートを決めた。さらに、ライアン・ロシターが勝ち越しとなるゴールをオフェンスリバウンドから決める。川崎も勝ち越しを許すものの、ここから粘りを発揮し、ニック・ファジーガスがバスケットカウントを決め再び逆転。それでも栃木にはジェフ・ギブスがいた。オフェンスリバウンドを3回撮り続け、最後は抜群の身体能力でゴールをたぐりよせ、74-74の同点としオフィシャルタイムアウトを迎える。のちの記者会見で、「この時は誰一人としてあきらめていなかった。みんなが声を掛け合っていた。」と田臥が語ったように、厳しい状況でも地鳴りのような栃木ブースターの応援を背に受け、粘りを発揮し残り5分の闘いへ。

 

タイムアウト後、川崎はニック・ファジーガスがチームファウル5つ目となるファウルをしてしまい、さらに自らのターンオーバーで、栃木ジェフ・ギブスにスチールを許すと、今度はジェフ・ギブスに対し、アンスポーツマンライクファウルをしてしまう。この後栃木ジェフ・ギブスはフリースロー1本しか決められず、その後のオフェンスも古川のシュートが外れ、直後の川崎のポゼッションでニック・ファジーガスが得点を決め、川崎が勝ち越しに成功する。

 

それでも、ジェフ・ギブスの勢いは止まらなかった。その後自らが再び勝ち越しゴールを決めると、今度は、ライアン・ロシターと2人でオフェンスリバウンドを拾い、最後はジェフ・ギブスがチーム80点目を決め3点リードとする。

 

川崎はすぐにタイムアウトを要求するも、結局このワンプレーが勝敗を分ける形になった。川崎は3点ビハインドのまま、残り1:07、篠山からパスがゴール付近に供給されたが、受け手がいなく、エンドラインを超えてしまう。そして、栃木は田臥からジェフ・ギブスのパスが通り、ジェフ・ギブスは得点をする。川崎は、タイムアウトを挟んでファウルゲームに進むが、その後のポゼッションで、篠山・辻が連続で得点機を逃し、ここで勝負あり。栃木ブレックスが、85-79で川崎ブレイブサンダースを下し、B.LEAGUE初代王者を獲得した。

 

試合は80点台で決着したものの、ゲームそのものはタフな展開になった。川崎が先手をとるものの、栃木が逆転する。流れの奪い合いとなった。そんな中、リーグ最少失点でディフェンスには自信があった栃木がゲームを制した。栃木は、主将でもある田臥が司令塔を務め、引っ張っていたが、局面ごとで輝く選手が現れていた。2Qで勝ち越しの流れを持ち込む3pシュートを決め、MVPにも輝いた古川。後半に入って果敢にゴールに向かい、スチールも獲得し、リバウンド争いでも優位に進めたジェフ・ギブス。ゲーム途中、痛みと戦いながらも体を張ったプレーをした、#10竹内。#11須田も3pシュートを決め、同点で1Qを終える役目を果たした。各選手が、自分たちの持ち場でしっかりと仕事を果たした。

 

そして、試合後の記者会見で語った田臥の発言が、栃木ブレックスの全てを表現する格好になった。「初代王者になるために、みんなわがまま一つ言わず、各個人課題と向き合いながらハードに練習をしてきた。そして負けた試合の後でも、どう成長するかをチーム全員で考え、行きついた先の結果がこの日の優勝になった。」まさに、各選手がチームのために、優勝するためにはどうするべきかをずっと考えてきたからこそ出た結果。初代王者にふさわしい内容だった。

 

川崎も、惜しくも初代王者には届かなかった。「自分としては昨シーズンまでの自分が(決める)ではなく、チームのみんなに任せてしまったので思いっきり行けなかった。」と辻は悔やんでいた。辻やライアン・スパングラーが怪我していた間、若手の成長もあってチーム力はアップしたものの、選手全員がボールを見てしまっていたようだ。

 

しかし、最後に離されたものの、そこまでは本当に両チームともファイナルにふさわしい試合をしてくれた。まだ入れ替え戦は残っているものの、B.LEAGUE初代王者を決めるこの戦いはおそらく今後も語り継がれる好勝負になったのは間違いないようだ。さらにパワーアップした姿を来シーズンも見せてほしいですね。

 

この試合の模様は、5月31日23時から、fmGIGマンティーのバスケットボールチャンネルでお届けします。
栃木ブレックス優勝記者会見(抜粋)、辻選手、ファジーガス選手の声をお届けします!

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